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第647回 TOSS SANJO例会

 
【 参 加 】 井上、三浦、熊倉、田代

【話題】
引き算には4つの方法がある。
①数え引き 11-2 11から1,2とひいていく
②減加法  11-2 11は10と1 10-2=8 8と1で9
③減減法  11-2 2は1と1 11-1=10 10-1=9
④補加法  10-8
        8から、あといくつで10になるか数えていく
        最初に引く数を設定し、そこから数を補っていく。
※ちなみに欧米では、おつりの計算でよく使われている。
 お店側にたって考えてみる。80ドルのものを買われ
 100ドル出されたとする。
 80ドル、10、20と足していって100
 おつりは20ドルという計算である。

1 模擬授業
(1)井上 1年算数 くりあがりのあるたし算(川田啓輔先生の「新型」の追試)
①「さくらんぼ計算」と同様、10といくつ、に分けられればよしとする。
②「新型」は、ノート指導がしやすく、書く量が「さくらんぼ計算」より少ない。
③「さくらんぼ計算」も「新型」も、親は習っていない。
家庭にもやり方を説明しなければならない。手順を書く、お便りに載せるなど。


(2)熊倉 4年 算数 「式と計算」第5時 6×8+4×8=(6+4)×8 
 ① 分配法則の理解のための作業ばかりで、計算を容易にする「計算のきまり」への実感が消えていた。
 ② 「3×5+4×5 の図をかいてごらん」のように「式」→「図」も扱い、式と図の往還をさせることも考える。
 ③ 分配法則を用いることによるよさを実感させる。
   例 98×7+2×7=(98+2)×7
 ④ 名前をつける。6×8+4×8→例えば掛け+掛け 
          6×8ー4×8→掛け引く掛け

(3)田代 6年算数 比例と反比例
①表をかかせ、矢印で×2 ×3 ×4を書き込む。
②1400枚では何gか?
   重さ(g)  10  20   30  40  ・・・  x
   枚数(枚)  70 140  210  280 ・・・ 1400
上のように表の続きを書いて、見当をたてる
③教科書の3人のやり方を確認する。
④練習問題は、図でイメージさせてから自分の好きな方法解かせる。

(4)三浦 1年算数 くりさがりの計算
教科書に掲載されている通り・減加法・減々法両方で授業をしてみた。
①混乱する子がいるので、単元を通して、減加法で指導して方がいい。
②減々法の時は、ノートの書き方を確定しておく。
③フラッシュカードでは 11―9=2 12―9=3・・・□―9を行うといい。
子どもの様子を見ながら、
引く数が、1,2,3→減々法
引かれる数と引く数が、一つ違い →減々法
他の計算 → 減加法
で試してみる。

【例会報告】
熊倉氏より
1 井上先生 1年算数 さくらんぼ計算の研究
 ①さくらんぼ計算の先行実践を調べあげた上での提案だった。
 ②さくらんぼ計算は(その書かせ方にもよるが)は確かに作業量が多い。
 ③井上先生の提案する方法だと10を書くことが削られていくところがよい。

2 三浦先生 1年算数 くり下がりのあるひき算 
 ①10の分解、10以上の数の10といくつを導入で訓練する。 
 ②減加法を基本に行いながら減減法を扱い計算の仕方を子どもに選ばせる。 
 ③ひき算の筆算は減加法でなされることが多い。

3 田代先生 6年算数 「比例と反比例」 
 ①単元の進度が頗る早い。
 ②比例かどうかを弁別するための、田代先生の例題が非常に楽しいものだった。
 ③例題で3通りのやり方を扱い、練習問題でやり方を選ばせる。比は使わせたい。

三浦氏より
井上先生
1年生算数 くり上がりのあるたし算
サクランボ計算ではない川田先生発案の新型のたし算について
提案と実践報告があった。計算の方法は本当に千差万別である。
この方法は、ノートの作業が少なくて済む。
なかなか理解しにくい子には、やさしい方法であると感じた。
 
熊倉先生
4年生 計算のきまり
面積がまだ習っていない段階であるので
教科書では「シール」に置き換えて、考え方を教えていた。
図と式との往復が、理解を深める。問題文を図に書ける子とも大事である。
また、まとめると、簡単に計算できるという実感が伴うことが意欲につながる。
田代先生の「かけたすもんだい」「かけひくもんだい」という
ネーミングが楽しい。
 
田代先生
6年生 12月教材「比例の学習」
ノートの書き方を、指定する。
型を教えて、
自分で解かせてみる。
実際の授業でたった一人でけ書いてきた子どもの式を紹介された。
図を捉えているからこそ、書ける式であった。
学級が安定している、
教師による一人ひとりの見取りがあるからこそ
子どもが思考し、書くことができる式だと感じた。