「生い立ちの歌T」授業記録
                                                              TOSS SANJO 田 代 勝 巳
 全2時間の記録である。   
 第1時
 

指示1 次の詩を読みます。先生の後につづけて読みなさい。
 
 追い読み、一斉読み、交代読みをした後、起立して一人で読んでみる。

指示2 この詩を読んで、わかったこと、気がついたこと、思ったことを書きなさい。
 
 5分後、何個書けたか聞いたあと、指名なし発表をした。
 
1)だんだんひどくなってきているようだ。
2)いとしめやかって何だろう。
3)ひさんな事を比喩であらわしている。
4)みぞれ等は悩んだりしたときのことなのであろう。
5)二十三の時、いやなことがあったのだろう。「ふぶき」だから。
6)何故「幼年時」「少年時」と書くのか。
7)真綿はくずまゆから作るのに何故中原さんは「綿雪」と表さなかったのだろうか。
8)ひょうは雪なのか。
9)二十四に何があったのか。
10)みぞれがあって、なだれはないのか。
11)TってことはUもあるのか。
12)雪とたとえているのか。
13)季節は冬
14)なぜ年々変わるのか
15)「生い立ちの歌」という題と本文があっている。
16)2年間も雹が降ったような気がするというのはこわいことだ。
17)この人は外にいる
18)この人は年をとっている
19)この詩は雪をいっている。
20)全ての詩の中に「私の上に降る雪」はと書いてある
21)全て人が育つ順番になっている。
22)ほとんど詩が「ようだ」と書いてある
23)生い立ちとは何か
24)同じ言葉がでてきている。
25)二十三とかは自分の年をあらわしていると思う
26)種類が変わる
27)比喩などであらわしている
28)最後に雪の降り方がしずかになった
29)生まれたときから大人までのこと
30)なまえからして男子
31)つらそう
32)雪国の人だと考える
33)はじめはやわらかいように「真綿のように」見えたと書いてあったけど、成長するにつれて吹雪とかになって、だんだんきびしくなっている
34)しめやかとはひっそりしていて静かなことを言う
35)生い立ちとは、生まれてから大人になるまでの育ち方
36)作者はかわいそうだ
37)作者はいたそう。二十−二十二の時
38)この詩を見たら少し作者のことがわかった
39)幼年時の時はかわいかったんだ
40)だんだん大人になるにつれて雪がすごくなっていく
41)十七−十九や二十−二十二はどういう意味か。
42)なぜ幼年時などを十七−十九のように書かなかったのか。
43)TということはUやVはあるのか。
44)雪がだんだんかわっている
45)昔の言葉を使っている
46)年がたつにつれて降るものがひどくなっている
47)中也さんはいつ頃の人だろうか
48)二十四の時にいい人生になったと思う。
49)二十三の時が一番つらそう
50)中也さんは十七の時に自立したと思う
51)二十五からはどうなったのか。
52)自分の人生を雪に見たてていたのではないか。
53)病気とたたかっていたというかんじ
54)幼年時、このころから体が弱い
55)少年時、幼年時より悪化。
56)十七−十九、少年時よりちょっと悪化
57)二十−二十二、十七−十九より悪化
58)二十三、きとく状態
59)病気がすごく悪化、ご臨終
60)中也さんは二十四の時に亡くなったのか。
61)この詩の話者はたぶんすごく悲しいことがあったのかと思う。
62)幼年時の時はよかったと思っている。
63)いつも話者の上に降る雪がちがう
64)二十−二十二の時だけ敬体ではなく常体
65)みぞれとかをひらがなじゃなくてわざわざ漢字にしてあるのはなぜか
66)ずーっとひどい人生みたい
67)二十四で雪がらくになった
68)つらいことを雪にたとえている
69)年をとっていくごとにつらくなる
70)今はたぶん二十四以上
71)二十−二十二の最後「思われた」ってことは、ひょうみたいじゃなかったてってこと
72)自分のことを書いている
73)十七才から年でかいている。なぜか
74)難しい漢字を使っている。
75)最後はひっそりした悲しいことを書いている
76)二十四で死んだのか
77)最初は雪がやわらかかったのに、だんだんあれていった
78)何で雪はだんだん年をとるについれてあれていったか。
79)「私の上に降る雪」とは、本当の雪なのか、それとも別のものを「雪」とたとえたのか。
80)雪は自分のまわりの出来事?
81)中原中也さんは、二十四才の時にこの詩を書いたのだろうか
82)中也さんは二十四になってちゃんと大人になれたのだと思った。
83)中也さんは何を伝えたいと思って書いたのだろう
84)雪は自分の心の中の環境?  
86)最後に雪の降り方が静かになったのはなぜか。
87)年が違うと同じ雪でも違うように見えるのかと思った。             
 
発問1 この詩を起承転結にわけます。「幼年時」を「起」、「少年時」を「承」とします。では「転」はどこからでしょうか。
         
 転の始まりに線を引かせる。理由も書かせ、書けたら持ってこさせる。
 考えは三通りに分かれた。理由は次の通りである。
 
(十七−十九)・・・・7人
・今までやさしい雪だったところがきびしくなったから
・幼年時などから十七などに変わっているから
・ここから数字だから
 
(二十−二十二)・・・・12人
・「あるかと思われた」と書いてあって「思った」だけに変わったから
・霰から急に雹に変わったから
・霰はよくふるけど、雹はめったにふらない。雹にたとえるということは、めったになことが起こったから
・そこだけ「思われた」になっているからなにかあったのだと考えたから
・常体になっているし、雹はすごくかわっている。
・急に天候(「人生)がひどくなってきたから
・一番ひどそうだから
 
(二十三)・・・・3人
・二十−二十二の時は「思はれた」だけど、二十三になったら「みえました」にもどったから
・「ひどい」と書いてあるから

説明1 先生の考えを言います。「転」は「二十四」だと考えます。理由は、二十四の前までは雪がだんだんとはげしくなっているのに、二十四からは急に静かになっているからです。
 
 もう一度人数を聞いてみた。
(十七−十九)・・・・・0人
(二十−二十二)・・・12人
(二十三)・・・・・・ 4人
(二十四)・・・・・・・6人
 
  第2時
 
一斉読みをした後

発問1 転はどこからか考えていました。どこからだと考えますか。
 
 人数を聞いてみた。
(十七−十九)・・・・・・0人
(二十−二十二)・・・・12人
(二十三)・・・・・・ 4人
(二十四)・・・・・・・6人

指示1 理由を近くの人同士で相談してごらんなさい。
 
 5分後に理由を聞いた。
・ 私は二十四からが転だと考えます。霰、雹、吹雪とだんだん激しくなっているのに、 急にしめやかになっているからです。
・ 反対です。二十四からが転だと、結がなくなるからです。
・ 今は転のことなので、結は関係ないと思います。
・ 私は二十四からが転だと考えます。雹や霰は災難をあらわしていて、しめやかはちが うことをあらわしていると思います。例えば、ここでおだやかになったんだと思います。 だから、二十四からが転です。
・ 私も二十四だと考えます。いとしめやかの「いと」とは「たいへん、非常に」という 意味で「しめやか」は「ひっそりとして静か」という意味です。霰、雹とだんだんひう どくなっていって、「しめやか」で静かになったのです。だからここからガラッと変わ っているので転だと考えます。
 
 ここでもう一度人数をきいてみた。
(十七−十九)・・・・・0人
(二十−二十二)・・・・4人
(二十三)・・・・・・・0人
(二十四)・・・・・・22人
 

発問2 仮に「転」を二十四からだとします。では「結」はどこでしょうか。
 
 「・・・・・・」ではないかという意見がでた。                        

発問3 話者は「・・・・・・」の時、どうなったと思いますか。
 
 ・亡くなった    6人
 ・幸せになった   16人

指示2 この詩を次のように読みます。題名と作者名は〜さん一人で、一連を1班だけ、二連は1,2班で、三連は1〜3班で、四連は1〜4班で、五連を全員で、そして最後の六連を〜さん一人で読みます。
 
 読んだ後、どうしてそのように読んだのか考えさせた。クレッシェンド(<)、ピアノ(P)になっていることに気がつく。

指示3 この詩について書きなさい。
 

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