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をりとりてはらりとおもきすすきかな(飯田蛇笏)



田代勝巳(TOSS SANJO)

俳句「おりとりてはらりとおもきすすきかな」の授業。この句のよさは何か、授業が進むうちにわかってくる。


をとりてはらりとおもきすすきかな

指示 俳句です。何回か読んでごらんなさい。


指示 どこで区切って読んだらいいでしょうか。それを意識してもう1回読んでごらんなさい。


指示 それがわかるように読んでごらんなさい。

指名して数人に読ませる。
その後、念のために全員起立して、同じ読み方だったらすわらせていく。

発問 季語は何ですか。

すすき

発問 季節はいつですか。

発問 切れ字はどれですか。

かな

指示 「おりとりて」とあります。漢字を入れて書くとしたらどうなりますか。ノートに書きなさい。

できた子から持ってこさせ、板書させる。

折り 居り 織り 
取る 撮る 採る 執る 捕る 盗る 摂る 獲る などが考えられる。

発問 この句の意味から考えると、どの漢字ですか。

折り取りて
「取る」には「手にもつ」という意味がある。
「採る」では、つみとる、集める、という意味になる。

指示 「はらりとおもきすすきかな」この中で漢字に直せる所があったらなおしてごらんなさい。

はらりと重き薄かな
はらりと重き薄哉

発問 すすきのイメージから考えて、ひらがなの方がいいですか。それとも漢字の方がいいですか。

発問 「はらり」とあります。「ばらり」だとどうちがいますか。

「はらり」は、やわらかな軽やか感じ。
「ばらり」では、ばらばらになる感じ。

発問 では「ぱらり」だとどうちがいますか。

「ぱらり」は軽いものがこぼれおちる様子。

説明 作者は、すすきの様子を表現するために、漢字ではなくてひらがなに、「ばらり」ぱらり」でもなく、「はらり」を選んだのです。言葉の一つ一つが考えられて作られているのです。


発問 この句の工夫はそれだけではありません。この句の中で対比されている言葉は、何と何とですか。両方3文字の言葉です。

はらり  おもき

発問 「はらり」とはふつう軽いものに使われます。それなのに「おもき」と表現しています。作者は、すすきを取って、その何の重さに感動したのでしょうか。漢字一字で書きなさい。



指示 もう一度、この句を読んでみましょう。

全員で読む。
最後に一人指名して読む。


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